2026年1月、オリオン座の赤色超巨星「ベテルギウス」に関する画期的な発見が天文学界を賑わせています。
ハーバード・スミソニアン天体物理学センターの研究チームが、ハッブル宇宙望遠鏡による8年間の観測データから、ベテルギウスの伴星「シワルハ(シワラ)」の存在を初めて確認したのです。
この発見は天体物理学ジャーナルに掲載され、アメリカ天文学会で発表されたことで、「ベテルギウス 爆発」というキーワードが急上昇しました。
長年の謎だった2,100日周期の変光現象
ベテルギウスは地球から約640光年離れた位置にある赤色超巨星で、いつ超新星爆発を起こしてもおかしくないと考えられている天体です。
この星は約2,100日(約6年)の周期で明るさが変化する脈動変光星として知られていました。
しかし、この長周期変光のメカニズムは長年謎に包まれており、未確認の伴星が存在するという仮説が提唱されていたものの、直接的な証拠は得られていませんでした。
伴星シワルハの「航跡」が変光の原因だった
今回の研究で明らかになったのは、伴星シワルハがベテルギウスの外層大気を公転する際に残す「航跡」の存在です。
シワルハはベテルギウスの彩層内部を移動する際、まるでボートが水面に波紋を作るように、その後方に高密度なガスの航跡を形成し続けています。
この航跡がベテルギウスから放出される光を部分的に遮断し、航跡の形状が時間とともに変化することで、地球から観測される明るさが周期的に増減していたのです。
研究チームはハッブル宇宙望遠鏡と地上望遠鏡を組み合わせた約8年間の継続観測により、この航跡の検出に成功しました。
超新星爆発研究への影響と今後の展望
この発見は単にベテルギウスの変光メカニズムを解明しただけでなく、超新星爆発のメカニズム理解を深める重要な成果として注目されています。
ベテルギウスのような巨大恒星の進化過程において、伴星が果たす役割を理解することは、将来の超新星爆発を予測する上で極めて重要です。
さらに、この研究手法は他の超巨星や巨星の謎の解明にも応用できる可能性があります。
2026年1月現在、シワルハはベテルギウスの向こう側に位置しており、直接観測することはできません。
しかし、次の出現は2027年と予想されており、天文学者たちは再び観測できる機会を心待ちにしています。
ベテルギウスの超新星爆発はいつ起きるのか
今回の発見により、ベテルギウスの変光メカニズムは解明されましたが、肝心の超新星爆発の時期については依然として不明です。
ベテルギウスは恒星としての寿命の末期にあり、いつ爆発してもおかしくない状態にあると考えられています。
ただし、天文学的な時間スケールでは「いつでも」という表現は、数千年から数万年の幅を持つ可能性があります。
伴星シワルハの存在が超新星爆発のタイミングにどのような影響を与えるかは、今後の研究課題となるでしょう。
2027年の再観測では、さらに詳細なデータが得られることが期待されており、ベテルギウスの謎はさらに解き明かされていくことでしょう。
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